世界の蒸留酒
世界の蒸留酒10(パイチュウ)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
パイチュウは、中国の穀物を使い造られる蒸留酒です。
パイチュウの“白”は“透明”の意味であると言われています。
これに対して、醸造したままで蒸留していない褐色の酒を、ホアンチュウ(黄酒)といいます。
パイチュウの製法は、産地によって異なるようです。
原料とする穀物に何を用いるかと、麹を何から、どう造るかなどによるようです。
典型的な製法はこのような感じです。
①まず麹を造ります。大麦や小麦、エンドウなどを砕いたものに水を入れて混ぜ、
レンガの形に整え暖かい部屋に放置して、クモノスカビや酵母、乳酸菌などを繁殖させ、
“麯”(チュー、“麹”の異体字)と呼ばれる餅麹(もちこうじ)を造ります。
②蒸した高梁(モロコシ)に麯を混ぜ、地面に掘った「発酵窖」と呼ばれる穴の中に入れて土をかぶせ、
土の中で発酵させる(仕込む)。麯のような餅麹は、
清酒の製造に用いる麹カビが純粋培養された撒麹(ばらこうじ)と異なり、
糖化だけでなくアルコール発酵を行う微生物も含んでいます。
また、発酵窖には酵母などの有益な微生物が多数繁殖しているようです。
(特に、長い年月を経た発酵窖(老窖)は珍重されているようです。)
したがって、このままの個体の状態のままでアルコールを含んだモロミとなります。
③数週間後に仕込んだ材料を掘り出し、蒸気を通しやすくする籾殻や落花生の殻を混ぜて蒸留します。
これと同時に、材料の高粱も同じ甑で蒸されます。
④蒸留し終えた原料に再び麯を混ぜ、仕込みを数回繰り返します。
⑤蒸留によって集められた液体は、瓶に入れられて長期間熟成されます。
こうして造られたパイチュウは、アルコール度数が50%以上あります。
中国では、パイチュウ独特の香り(カプロン酸エチルを主体とするエステル香)の高い酒が好まれており、
香りと味の種類によってシャンシン(香型)という分類がなされています。
その種類は以下の通りです。そして()内のものが”八大銘酒”といわれているものです。
・濃香型(五粮液、剣南春、洋河大曲、濾州特曲)
・醤香型(郎酒、茅台酒)
・清香型(汾酒)
・米香型
・兼香型
・馥郁香
・鳳香型(西鳳酒)
現在の中国では茅台酒が最高とされているようで、国賓などの接待用にはこれが用いられるみたいです。
値段も、他のパイチュウの何倍もするみたいです。2000年ごろまでは、
五穀すなわち高梁・トウモロコシ・小米(うるち米)・もち米・小麦から作られた
五粮液が最高のパイチュウといわれ、偽物も出まわっていたようです。
結構シリーズ化してしまいましたが、以上が世界中にある蒸留酒のなかでも代表的といえるものだと思います。
正直知らないことが多くて、調べていて自分自身ほんとにいい勉強になりました。
このように世界中で造られている蒸留酒の製法の一部を、思い切って大分麦焼酎に取り込んでみると
思いがけないような面白いものが生まれるかもしれません。
蒸留酒の持つ可能性の広さを感じました。
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世界の蒸留酒9(ソジュ)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
ソジュは、朝鮮半島で造られている蒸留酒です。
日本の焼酎に相当するため”韓国焼酎”と呼ばれたりします。
伝統的にお米から造られてきましたが、第二次世界大戦・朝鮮戦争後から、
経済成長期にかけてのコメ不足を契機として、ジャガイモ、サツマイモ、小麦、大麦、タピオカなどの
でんぷんを加えたソジュや、完全にこれらの原料から造るソジュが造られるようになっているようです。
ソジュは無色透明で、アルコール度数は20%から45%までと様々で、これも日本の焼酎と似ていますが、
20%がもっとも一般的になっていて、健康志向からか度数の低いソジュが好まれる傾向が強まっています。
その味はウォッカなどと似ていますが、製造過程で砂糖や香料が加えられる製品もあります。
おととし、去年ごろから流行っているフルーツ・ソジュなどはそれにあたります。
ソジュは1300年頃、高麗が元王朝の支配下にあった時期にはじめて製造されたようです。
日本統治時代に大衆化が始まり、日本から麹カビと連続式蒸留装置を用いて
大量に生産する方式(日本の「焼酎甲類」と同様のもの)が取り入れられたようです。
戦後の高度成長期の韓国では米不足が起こったため、1965年から1991年の間、
政府は穀物を発酵させたもろみから直接ソジュを蒸留するという伝統的な製法を禁じていました。
代わりにイモやタピオカなど様々な原料を元に蒸留させた度数の高いエタノールを水と混ぜ希釈し、
甘味料などで人工的に味をつけた希釈式ソジュが造られるようになりました。
伝統的製法に対する規制は既に撤廃されていますが、安いソジュはなおこうした製法で造られているようです。
韓国政府は希釈式ソジュのアルコール度数を35%以下と定めています。
一方で、地方のソジュ業者には伝統的な蒸留法でのソジュ製造に立ち返るところもあるようです。
ジンロ(眞露)は韓国最大のソジュ製造業者であり、
「チャミスル(참 이슬)」という竹炭で複数回ろ過していることを売りにする製品に人気があるようです。
そして、ロッテ傘下のトゥサン(斗山)が製造するチョウムチョロム(처음처럼)も人気があるようです。
しかし、面白いのは、ソジュは地域ごとに地元ブランドが愛飲されるという特徴があります。
例えば、釜山ではデソン酒造のシウォンソジュ(C1ソジュ、시원 소주)に人気があるようですし、
大邸広域市と慶尚北道圏ではクムボクジュ(株)(금복주㈜)で製造されるチャムソジュ(참소주)が人気のようです。
また次回、引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒8(カシャッサ)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
カシャッサは、大きく2つに分類することができます。
①インダストリー・カシャッサ=有名メーカーが工場で量産する大衆的ブランド
主な商品は、イピオカ/ヴェーリョ・バヘイロ/タトゥジーニョ/51(シンクエンタ・イ・ウン)などです。
これらは、日本で購入することも可能です。
②アランビッケ・カシャッサ=職人が作る非量産のカシャッサ
これらの商品は、”カシャッサ・アルチサナゥ”といい、普通に買おうと思っても手に入らないようです。
製造方法は、サトウキビの搾り汁を加水せず直接発酵、蒸留を行って造ります。
ブラジルが定めるカシャーサの定義は、ブラジルで産出されたサトウキビを原料とし、その絞り汁を醗酵させた
アルコール度数が38~54度の蒸留酒となっています。
また製品1Lに対し6gまで加糖したものも含められます。
ただし、カシャッサ・アルチサナゥの主産地であるミナス・ジェライス州の法律では、
独自のカシャッサ・アルチサナゥ製造工程法が取り決められており、
原料として砂糖や副原料などの添加物を一切使用してはならない、と厳格に定めています。
また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒7(テキーラ)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒6(ラム)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
9.西インド諸島 ラム
ラムは、サトウキビの廃糖蜜(モラセス)、もしくは絞り汁を原料として造られます。
サトウキビに含まれる糖分を酵母でアルコール発酵させてエタノールに変えた後、蒸留、熟成することで造られます。
一般的なラム(インダストリアル・ラム)は、砂糖を製造する際の副産物である廃糖蜜のみを使用しますが、
一部には廃糖蜜ではなく固形の黒糖を使用している場合もあるようですが、例外的です。
蒸留後の熟成に関しては、ラムは基本的にオークの樽に入れて熟成されます。
ラムは日本の酒税法上には名称の記載がありませんが、スピリッツに分類されます。
ラムには、①色による分類と、②香りの強さによる分類と、③原料別製法による分類があります。
①色による分類
◆ホワイト・ラム(無色) - シルバー・ラムと呼ばれることもあります。活性炭など使い濾過します。
◆ゴールド・ラム(薄い褐色) - 樽熟成させて造ります。着色料を添加して作られる製品もあるようです。
風味や香味は中間的な傾向にあり、アンバー・ラムと呼ばれることもあります。
◆ダーク・ラム(濃い褐色) - 樽熟成させて造ります。着色料を添加して作られる製品もあるようです。
風味や香味が強い傾向にあり、お菓子にも使われます。
②香りの強さによる分類
◆ライト・ラム - 連続式蒸留機で蒸留します。風味も香味も弱いです。
◆ミディアム・ラム - 製造法、蒸留法はさまざまなようです。風味も香味も中間的という感じです。
◆ヘビー・ラム -単式蒸留機で蒸留します。風味も香味も強いです。
③原料別製法による分類
◆インダストリアル製法 - サトウキビから砂糖を精製分離した後の副産物であるモラセスを原料とする古典的製法。
◆アグリコール製法 - サトウキビの搾り汁を直接原料とする製法。
その他の製法
◆スパイスト・ラム - 主にインダストリアル・ラムにバニラなどの香辛料で香り付けを行ったものです。
フレーバード・ラム(フレイバード・ラム、フレーバー・ラム)とも呼ばれます。
また、他のタイプのラムにも何らかの香りを付けることもある
また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒5(ウォッカ)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
8.ロシア ウォッカ
東欧の旧ソ連圏(ロシア、ウクライナ、エストニアなど)、北欧圏(ノルウェー、スウェーデンなど)、
中央圏(ポーランド、スロヴァキアなど)で造られています。
日本の酒税法上ではスピリッツに分類されます。
実は世界で最も飲まれている蒸留酒です。
原料は、大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモなどの穀物で、
蒸留後に白樺(シラカバ=落葉樹の一種)の炭で濾過して造られます。
現代の大半のウォッカの銘柄の成分は、ほとんどが水とエタノールであるためクセの少ない蒸留酒です。
これは、近代に濾過と蒸留を繰り返す手法がロシアで定着し、周辺国に広まったからだそうです。
極限まで蒸留し、中世スピリッツ(エタノールを95%以上に濃縮した蒸留酒)としたものを
割水してウォッカとして瓶詰めする方法が広く採られているようです。
この方法を用いるとクセの全くない、透明感のある味や香りになります。
(日本の甲類焼酎のアルコール度数を高くしたものと捉えても大きな間違いではないと思います。)
ウォッカの製法についてですが、
エチルアルコールの製造は国家が管理する蒸留所で行われています。
まず、小麦またはライ麦を煮てフィルターにかけ、イーストを加えてモロミを作り、連続式蒸留機にかけます。
そこから得られるのが約96%の精留エチルアルコールがロシア・ウォッカの元となります。
エチルアルコールは国家規格により上から、リュクス、エクストラ、上精製の3つの等級に分けられます。
等級の違いはフーゼル油濃度と蒸留回数によりますが、必ずしも高級ウォッカにリュクスが使われるわけでははいようです。
割水は、各メーカーは蒸留所からエチルアルコールを買い付け、
アルコール度数が40%になるように水を使って薄めます。
使われる水は天然水や精製水など、様々です。
ウォッカにほのかな甘味を与えるためにハチミツや果糖などの糖分を加ています。
また、微妙な風味の違いを与えるためになんらかのを加えます。
「フレーバーウォッカ」の場合、色や香り、薬草などを加えます。
濾過は、ウォッカ製造の最も重要なプロセスとされているようです。
伝統的で標準的な方法として、白樺活性炭を使って濾過しますが、
新品の木炭と回収木炭の使い分けや、木炭以外のろ材や、ろ過の回数など各社にノウハウがあるようです。
そして最後の仕上げとして、フィルターを通したのち瓶詰、出荷されます。
また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒4(コニャック)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
7.フランス コニャック/アルマニャック
コニャックは、フランスのコニャック周辺で造られるブランデーのことです。
原料のブドウには主にユニ・ブランが用いられます。
伝統的な銅製のポットスチルを用いた単式蒸留機で、蒸留を2回行って得られたアルコール度数約70%程度の精留分を、
フランス国内産のオーク樽で2年以上熟成し、その後水で度数40%に希釈して製品とします。
色付けに少量のカラメルを添加することもあるようです。
品質が良いことで知られ、同国のアルマニャックとともに、高級ブランデーとされています。
そして樽熟成の度合いにより、
①V.O
②V.S.O
③V.S.O.P
というような等級に分けられます。
ただし、この等級は公的に決められたわけではないため、製造所により差があるようです。
加えて呼称自体統一されいないので、
「V.V.S.O.P.」、「X.O.」、「EXTRA]、「NAPOLEON」など、各メーカーが様々な呼称を付けています。
なので、日本では高級ブランデーの代名詞だった「ナポレオン」も実はピンからキリまであり、
大手のV.Oよりも安いナポレオンも存在するのです。
アルマニャックは、フランスの南西部アルマニャック周辺で造られるブランデーのことです。
コニャックと肩を並べる、フレンチブランデーの二大銘酒の一つです。
原料は、白ブドウから造られ、主なブドウの品種には、ユニ・ブランやフォル・ブランシュ、コロンバールなどがあります。
”アルマニャック型”と呼ばれる連続式蒸留器を用いて1回蒸留し、
ガスコーニュもしくはリムーザン産のカシの樽(ピエス)で熟成後、ブレンドします。
アルコール度数は40度以上です。
そして、コニャック同様、熟成の度合いによって以下の等級があります。
①三ツ星=2年以上
②V.O / V.S.O / レゼルヴ=5年以上
③X.O / EXTRA / ナポレオン / ヴィエイユ・レゼルヴ=6年以上
④オール・ダージュ=10年以上
そしてコニャック同様、各メーカーが様々な呼称を付けています。
都合上、また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒3(ジャパニーズ・ウイスキー&ジン)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
5.日本 ・焼酎(説明は省略させていただきます。)
・ジャパニーズ・ウイスキー
ジャパニーズ・ウイスキーは、酒税法上のウイスキーの定義を満たしていて、
日本国内において生産されるウイスキーのことです。
世界5大ウイスキーの1つ。
造られている種類は3種類あります。
①モルト・ウイスキー 原料は大麦麦芽で、単式蒸留器を使し、蒸留回数は2回のようです。
②グレン・ウイスキー 原料は、大麦麦芽と、トウモロコシや小麦などの穀類で、
連続式蒸留器を使用します。
③ブレンデッド・ウイスキー 複数のモルトの原酒と、グレーンの原酒をブレンドして作られます。
ジャパニーズ・ウイスキーは、スコッチ・ウイスキーを手本として出発しました。
しかし、スコッチ・ウイスキー特有のスモーキーフレーバーは、日本人の味覚には少しきつく、
軽い口当たりに仕上げられているものが多いようです。
③のブレンデッド・ウイスキーが主流です。
原酒の熟成に使用する樽の素材にミズナラを使用することも、ジャパニーズ・ウイスキーの特徴として挙げられます。
ミズナラで熟成される若い原酒はココナッツに似た香りを帯び、
長い熟成期間を経て伽羅(きゃら、代表的な香木の1つ)、
白檀(びゃくだん、香木の1つ)に例えられる芳香へと変化するようです。
しかし、ミズナラは樽の中の液体が漏れやすいために過去に比べて使用されなくなり、
ホワイトオークの樽を使うことが多くなっています。
また、ミズナラに比べて気密性が高いコナラが樽の素材に使われることもあるようです。
6.オランダ・イギリス ジン
大麦、ライ麦、麦芽、ジャガイモなどを原料としており、ジュニパーベリー(ねずの実)の上に流すことによって
香り付けがされているのが特徴です。
日本の酒税法上ではスピリッツに分類されます。
蒸留酒の中では比較的個性が強くない上、西ヨーロッパでは古くから知られているため、
そのまま飲むだけでなく、カクテルの材料として最も多く使われているものの1つです。
種類は、大体こんな感じです。
①ドライ・ジン まず、連続式蒸留器でアルコール度数の高いスピリッツを作り、
そこにジュニパーベリーなどの副材料を加えて単式蒸留します。
「ロンドン・ジン」、「イングリッシュ・ジン」などとも呼ばれイギリス、ロンドンが主産地です。
②ジェネヴァ 現在でもオランダで作られている、より原型に近いジンです。
「オランダ・ジン」とも呼ばれ、原料を糖化、醸造した液体に副材料を加え、単式蒸留します。
③シュタインヘーガー 生のジュニパーベリーを発酵して作られる、ドイツ産のジンです。
ドライ・ジンよりは控え目な風味を持ちます。
④オールド・トム・ジン ドライ・ジンが作られるようになる以前、雑味を抑えるために砂糖を加えたジンです。
カクテルのトム・コリンズは本来このジンを材料とします。
都合上、また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒2(アメリカン・ウイスキー&カナディアン・ウイスキー)
前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。
3.アメリカ アメリカン・ウイスキー
アメリカ合衆国で生産されるウイスキーのことで、世界5大ウイスキーの1つです。
味は、ほかのウイスキーの産地と比べると薄い印象のものが多いようです。
アメリカン・ウイスキーは法律により、以下のように規定されています。
「穀物を原料にエタノール濃度(アルコール度数)95%未満で蒸留した後、オーク樽で熟成させたもの、
およびそれにスピリッツをブレンドしたもので、エタノール濃度40%以上で瓶詰めしたもの。(ただしコーン・ウイスキーについては熟成は不要)」
そして、エタノール濃度については、熟成前の樽詰めの段階で62.5%以下でなければならないとも法定されています。
アメリカでは、さまざまなな穀物が収穫されることから、ウイスキーとして用いられる穀物もさまざまです。
アメリカン・ウイスキーは、法律で定められた主な原料および製法の違いによって、以下の種類に分類されます。
①バーボン・ウイスキー 原料は、トウモロコシが51%以上を占め、内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。
②コーン・ウイスキー 原料は、トウモロコシが80%以上を占め、
古い樽、または内側を焦がしていない樽で熟成したもの。
③モルト・ウイスキー 原料は、大麦が51%以上を占め(100%を占めるとシングルモルト・ウイスキーとなります)、
内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。
④ライ・ウイスキー 原料は、ライ麦が51%以上を占め(100%を占めるとシングルライモルト・ウイスキーと
なります)、内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。
⑤ホイート・ウイスキー 原料は、小麦が51%以上を占め、内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。
なお、こちらのものすべて熟成期間が2年間を超えると、頭にストレートがつき、アメリカン・ウイスキーの
生産量のおよそ半分を占めます。
(例えば、①ならストレート・バーボン・ウイスキーとなります。)
また、ストレート・ウイスキーに、他のウイスキーまたはスピリッツを混ぜたものを
ブレンデッド・ウイスキーといいます。
この場合、ストレート・ウイスキーが20%以上を占めていなければなりません。
また、ブレンデッド・ウイスキーのうち、ストレート・バーボン・ウイスキーを50%以上含むものを
ブレンデッド・バーボンといいます。
4.カナダ カナディアン・ウイスキー
カナダ国内でで生産されるウイスキーのことで、世界5大ウイスキーの1つです。
原料は、主にトウモロコシ、ライ麦、大麦の麦芽で、国内で蒸留したものを、
容量180リットル以下の樽を用いて熟成を行い、
最低でも3年以上の熟成期間を置かなければいけません。
原料の使用割合は任意ですが、「カナディアン・ライ・ウィスキー」
(単に「ライ・ウィスキー」と呼ばれる場合もあります)を名乗りたいのであれば、
ライ麦の使用比率を51%以上にしなければいけません。
また、使用量に制限があるものの、全くウィスキーとは関係のない
香味液(ワインやブランデーなど)を用いる場合もあるようです。
都合上、また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。
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世界の蒸留酒(スコッチ・ウイスキー&アイリッシュ・ウイスキー)
本格焼酎以外にも、世界にはたくさんの蒸留酒が存在します。
今回は、その中でも代表的なものを紹介したいと思います。
1.イギリス スコッチ・ウイスキー
英国スコットランドで製造されるウイスキーのこと。
日本では世界5大ウイスキーの1つに数えられます。
2009年スコッチ・ウイスキー規則により定義され、糖化から発酵、蒸留、熟成までスコットランドで行われたウィスキーのみがスコッチ・ウイスキーと呼ばれます。
麦芽を乾燥させる際に燃焼させる泥炭(ピート)に由来する独特の煙のような香り(スモーキーフレーバー)が特徴の1つですが、
銘柄によってこの香り強さはまちまちです。
スコッチ・ウイスキーはまず、モルト・ウイスキーとグレン・ウイスキーに分かれます。
両者の違いには以下のような点があります。
モルト・ウイスキー=原料は大麦麦芽、蒸留方法は単式蒸留機(本格焼酎と同じ)。
1度蒸留したものをもう1度蒸留するのが一般的。
グレン・ウイスキー=トウモロコシと大麦麦芽を5:1の割合で配合。蒸留方法は連続式蒸留機で連続して行います。
といった感じです。
そして、その原酒を樽で最低3年以上寝かせなければいけません。
アルコールは40~43°くらいが一般的です。
2.アイルランド アイリッシュ・ウイスキー
アイルランド共和国および北アイルランドで生産される穀物を原料とするウイスキーのことです。
日本では世界5大ウイスキーの1つに数えられます。
未発芽の大麦と大麦麦芽を発酵、蒸留して造った原酒を樽で最低3年以上寝かせなければいけません。
アルコールは40~43°くらいが一般的です。
アイリッシュ・ウイスキーは大別して4種類の形態に分かれています。
①ピュアポットスティル・ウイスキー 原料はモルトにした大麦と未発酵の大麦やオート麦などを配合しています。
蒸留方法は単式蒸留機で3回行います。
②モルト・ウイスキー 原料は大麦麦芽です。蒸留方法は単式蒸留器を使用。蒸留回数は2回もしくは3回行います。
③グレン・ウイスキー 原料は穀物(トウモロコシなど)です。蒸留方法は「コラムスティル」という連続式蒸留機で行います。
④ブレンデッド・ウイスキー 原料は複数のモルトの原酒とグレーンの原酒をブレンドします。
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