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2016年5月

世界の蒸留酒2(アメリカン・ウイスキー&カナディアン・ウイスキー)

 前回からの続きで世界の蒸留酒を紹介したいと思います。

 

3.アメリカ アメリカン・ウイスキー

 アメリカ合衆国で生産されるウイスキーのことで、世界5大ウイスキーの1つです。

 味は、ほかのウイスキーの産地と比べると薄い印象のものが多いようです。

 アメリカン・ウイスキーは法律により、以下のように規定されています。

 「穀物を原料にエタノール濃度(アルコール度数)95%未満で蒸留した後、オーク樽で熟成させたもの、

 およびそれにスピリッツをブレンドしたもので、エタノール濃度40%以上で瓶詰めしたもの。(ただしコーン・ウイスキーについては熟成は不要)」

 そして、エタノール濃度については、熟成前の樽詰めの段階で62.5%以下でなければならないとも法定されています。

 アメリカでは、さまざまなな穀物が収穫されることから、ウイスキーとして用いられる穀物もさまざまです。

 アメリカン・ウイスキーは、法律で定められた主な原料および製法の違いによって、以下の種類に分類されます。

 ①バーボン・ウイスキー 原料は、トウモロコシが51%以上を占め、内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。

 ②コーン・ウイスキー 原料は、トウモロコシが80%以上を占め、

            古い樽、または内側を焦がしていない樽で熟成したもの。

 ③モルト・ウイスキー 原料は、大麦が51%以上を占め(100%を占めるとシングルモルト・ウイスキーとなります)、

            内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。

 ④ライ・ウイスキー 原料は、ライ麦が51%以上を占め(100%を占めるとシングルライモルト・ウイスキーと

            なります)、内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。

 ⑤ホイート・ウイスキー 原料は、小麦が51%以上を占め、内側を焦がした新しい樽で熟成したもの。

 

 なお、こちらのものすべて熟成期間が2年間を超えると、頭にストレートがつき、アメリカン・ウイスキーの

 生産量のおよそ半分を占めます。

 (例えば、①ならストレート・バーボン・ウイスキーとなります。)

 また、ストレート・ウイスキーに、他のウイスキーまたはスピリッツを混ぜたものを

 ブレンデッド・ウイスキーといいます。

 この場合、ストレート・ウイスキーが20%以上を占めていなければなりません。

 また、ブレンデッド・ウイスキーのうち、ストレート・バーボン・ウイスキーを50%以上含むものを

 ブレンデッド・バーボンといいます。

 

4.カナダ カナディアン・ウイスキー

 カナダ国内でで生産されるウイスキーのことで、世界5大ウイスキーの1つです。

 原料は、主にトウモロコシ、ライ麦、大麦の麦芽で、国内で蒸留したものを、

 容量180リットル以下の樽を用いて熟成を行い、

 最低でも3年以上の熟成期間を置かなければいけません。

 

 原料の使用割合は任意ですが、「カナディアン・ライ・ウィスキー」

 (単に「ライ・ウィスキー」と呼ばれる場合もあります)を名乗りたいのであれば、

 ライ麦の使用比率を51%以上にしなければいけません。

 また、使用量に制限があるものの、全くウィスキーとは関係のない

 香味液(ワインやブランデーなど)を用いる場合もあるようです。

 

都合上、また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。

 

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世界の蒸留酒(スコッチ・ウイスキー&アイリッシュ・ウイスキー)

 本格焼酎以外にも、世界にはたくさんの蒸留酒が存在します。

今回は、その中でも代表的なものを紹介したいと思います。

 

1.イギリス スコッチ・ウイスキー

 英国スコットランドで製造されるウイスキーのこと。

 日本では世界5大ウイスキーの1つに数えられます。

 2009年スコッチ・ウイスキー規則により定義され、糖化から発酵、蒸留、熟成までスコットランドで行われたウィスキーのみがスコッチ・ウイスキーと呼ばれます。

 麦芽を乾燥させる際に燃焼させる泥炭(ピート)に由来する独特の煙のような香り(スモーキーフレーバー)が特徴の1つですが

 銘柄によってこの香り強さはまちまちです。

 スコッチ・ウイスキーはまず、モルト・ウイスキーとグレン・ウイスキーに分かれます。

 両者の違いには以下のような点があります。

 モルト・ウイスキー=原料は大麦麦芽、蒸留方法は単式蒸留機(本格焼酎と同じ)。

           1度蒸留したものをもう1度蒸留するのが一般的。

 グレン・ウイスキー=トウモロコシと大麦麦芽を5:1の割合で配合。蒸留方法は連続式蒸留機で連続して行います。

 といった感じです。

 そして、その原酒を樽で最低3年以上寝かせなければいけません。

 アルコールは40~43°くらいが一般的です。

 

2.アイルランド アイリッシュ・ウイスキー

 アイルランド共和国および北アイルランドで生産される穀物を原料とするウイスキーのことです。

 日本では世界5大ウイスキーの1つに数えられます。

 未発芽の大麦と大麦麦芽を発酵、蒸留して造った原酒を樽で最低3年以上寝かせなければいけません。

   アルコールは40~43°くらいが一般的です。

 アイリッシュ・ウイスキーは大別して4種類の形態に分かれています。

 ①ピュアポットスティル・ウイスキー 原料はモルトにした大麦と未発酵の大麦やオート麦などを配合しています。

                     蒸留方法は単式蒸留機で3回行います。

 ②モルト・ウイスキー 原料は大麦麦芽です。蒸留方法は単式蒸留器を使用。蒸留回数は2回もしくは3回行います。 

   ③グレン・ウイスキー 原料は穀物(トウモロコシなど)です。蒸留方法は「コラムスティル」という連続式蒸留機で行います。

   ④ブレンデッド・ウイスキー 原料は複数のモルトの原酒とグレーンの原酒をブレンドします。

 

都合上、また次回以降引き続き「世界の蒸留酒」を紹介したいと思います。

 

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本格焼酎は健康によい一面もあります

本格焼酎は「酔いざめが爽やか」、「二日酔いになりにくい」などといわれます。

これは蒸留酒であることが大きく、水とアルコールがほとんどで、

それ以外の夾雑物(きょうざつぶつ=あるものの中にまじっている余計なもの。という意味)がごくわずかだからです。

(減圧蒸留の焼酎は常圧蒸留の焼酎よりもさらに夾雑物は少ないです。)

醸造酒(清酒やワインなど)は、水とアルコール以外にも様々な成分が含まれています。

それが二日酔いの原因にもなる「アセトアルデヒド」となってしまいます。

 

 さて、本題に入りますが、上記で本格焼酎の夾雑物はどくわずかと書きましたが、

そのわずかな夾雑物の中に、血栓を溶かす効果があることが分かっています。

「血栓」とは、血管内で血液が固まってしまい、固形になったものです。

これが脳や心臓の血管に詰まると、脳梗塞や心筋梗塞が引き起こされます。

 

この血栓を溶かす作用のある酵素のひとつに「ウロキナーゼ」というものがあり、

本格焼酎においては、このウロキナーゼを増やす効果が高いといわれています。

ワインに含まれている「ポリフェノール」にも血栓予防効果がありますが、

本格焼酎のウロキナーゼにはポリフェノールを上回る効果があるようです。

さらにポリフェノールは抗酸化作用により動脈硬化や血栓を防ぎますが、

すでにできてしまった血栓を溶かす効果はないようです。

しかし、ウロキナーゼにはできてしまった血栓を溶かす作用もあるようです。

つまりは血液をさらさらにしてくれるのです。

 

ただし、もちろん本格焼酎でも飲みすぎは二日酔いになりますから、

適量を心掛けてゆっくりと味わいながら本格焼酎を楽しんでほしいと思います。

 

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「酔う」とは

今回は、そもそも「酔う」とはどういうことなのかを調べてみました。

 

「酔い(よい)」とは、生理現象の一種です。

酔いには酒などを摂取した時に引き起こされる酒酔い(drunkenness)と、

乗り物などに乗った時に起こる乗り物酔い(kinetosis)の二種類があります。

 

「酒酔い」には、

アルコールに含まれるエチルアルコールが脳の機能を抑制する事によって引き起こされる酒酔いと、

体内でのアルコール代謝の中間生成物であるアセトアルデヒドの作用によって引き起こされる酒酔いとの二種類があります。

 

1. エチルアルコールの作用による酒酔い
 
飲酒によってエチルアルコールを摂取すると、摂取した量に応じ脳の麻痺(抑制)が起こり、酒酔いとなります。
 
脳の麻痺はまず大脳の高位機能の麻痺から始まるため判断力、集中力、抑止力等が低下していきます。
 
その結果、脳の低位機能(いわゆる本能的と呼ばれる機能)が表層化する事により、
 
軽い興奮状態となり、気が大きくなったり、気分が良くなったりする酒酔い状態となります。
 
2. アセトアルデヒドの作用による酒酔い
 
体内でアルコールを分解する際に生成されるアセトアルデヒドは有毒物質です。
 
以前にも触れましたが、頭痛や吐き気、動悸などを引き起こし、悪酔い、二日酔いの原因と言われています。
 
これが血中に蓄積されると心拍数の増加、嘔吐、皮膚の紅潮などの状態が引き起こされ、酔った状態となります。
 
このアセトアルデヒドによる酔いは、前者の酒酔いとは別の症状であり、
 
アセトアルデヒド脱水素酵素の活性型により、この症状が表れる人間と表れない人が存在します。
 
(お酒に強い人は表れにくいです。)
 
 
ちなみに乗り物酔いは、三半規管の誤作動により自律神経に異常が発生した場合に起こる症状で、
 
振動、視覚刺激、嗅覚刺激などが要因で引き起こされる自律神経系失調によるめまい、吐き気などの症状を指します。
 
 
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おいしく飲む工夫

今回は本格焼酎を少しでもおいしく飲む工夫について書きたいと思います。

まずはじめににお奨めしたいのは「前割り」です。

あらかじめ飲む1日前に好みの濃さに割っておき飲むという方法です。(1週間前でももちろん構いません。)
その場で割って飲むよりも"馴染み"が違います。
割るタイミングは1日前が標準だと思います。
寒い時期や新焼酎は数日前、軽い口当たりにしたいなら一週間前ともいいます。

その前割りを燗で60~70℃に温め、グラスに注いで少し熱を奪われて40~45℃になったくらいが最もおいしいタイミングだと思います。

次にお湯割りについてですが、
宴会の席などで、「お湯が先」か、「焼酎が先」か、
という話が出るときがあるのですが、
私はお湯が先のほうがいいと思います。

グラスの中のお湯が86℃以上なら、後から入れる焼酎のほうが重いので、うまく対流してよく混ざるようです。
そして、大切だと思うのが、グラス内の温度変化です。
お湯が先の場合、高い温度から低い温度へと変化します。
この、高い温度から低い温度へと温度変化するほうが、揮発成分の揮散は大きくなります。
この揮発成分の多くは華やかな香りですが、一部、荒々しいガス成分も含まれています。

この一部のガス成分を揮散させつつ香りをたたせ、
本格焼酎の甘味や旨味を開かせるのが「お湯が先」のお湯割りだと思います。

水割りで好みの濃さにするなら、
焼酎6:水4なら、アルコール15になります。
焼酎1:水1なら、アルコール12.5になります。
焼酎4:水6なら、アルコール10になります。

ちなみに、アルコールが混ざると融点が下がるので、
温度も氷点下まで下がります。
そして、飲んだり氷が溶けてアルコール度数が落ちていくにつれて徐々に温度は氷点まで上がっていきます。
なので、よく冷えた水割りを飲みたい方は、
氷をいれてから焼酎を注ぎ、氷が溶けるのを待ってから水を足すと、より冷えた水割りを楽しめます。

このように、焼酎は割る量や温度などで味わいがかなり違ってきます。
本来は、温かかくして飲むのが伝統的とされているので、お湯割りで楽しんで欲しい気持ちはありますが、
何で割ろうと、結局その人がおいしければそれでいいと思うので、カボスやレモンを足してみたり、炭酸水で割ってみたり、色んな飲み方を楽しんで欲しいと思います。

イオン交換処理をしたタイプの大分麦焼酎などは、
焼酎1:ジュース4、アルコール度数5%くらいに割ると、チューハイなどのようにかなり飲みやすくもなります。

本格焼酎は30ml~60mlで血液がサラサラになる効果が期待できるらしいですし、
仕事終わりのくつろぎの時間を是非本格焼酎をお供にしてはいかがでしょうか(^^)

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藤井醸造(資)さんへ訪問

5/21に藤井醸造(資)さんのところへ蔵見学に行ってきました。

県南の豊後大野市千歳町にある、
主に麦焼酎を造っている会社です。
(ほかにも米焼酎や、梅酒なども造っています。)

ここのメインブランドの「泰明(たいめい)」は、
常圧蒸留の麦焼酎の中でもトップブランドだと思います。
麦の香り、旨味がよく出ていて個人的にも好きなので、10年以上前から定期的に飲んでいます(^^)

どこかで機会を作って蔵を見せて欲しいなと思っていたのですが、
そんな折に、宇佐市四日市にある㈲常徳屋酒造場の林さんから「一緒に見に行きませんか?」と声をかけていただいたので、このような運びになりました。
林さん、どうもありがとうございます(^^)

ということで、今回は常徳屋さんのところの林さんと、高橋さんという方と一緒に、3人で藤井醸造さんのところへお世話になってきました。

まず、特徴的なのは清酒のように、室で製麹するところだと思います。
定時になると木箱に移したり、上下を積み替えたりと清酒の製麹のようです。
大変な仕事を丁寧にしています。

そしてモロミはとても元気がよかったです。
下の画像は2次モロミです。
3日目のものですが、酵母が元気よすぎて泡だらけです。
この元気よさにはビックリでした。
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次にビックリしたのは常圧蒸留機です。
下の画像がそれですが、こちらどうも近くの鉄工所で作ってもらったらしい、オリジナルの蒸留機でした。
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室で製麹した麦麹にオリジナル蒸留機から「泰明」は造られていました。
これはどの酒造メーカーも真似できません。
加えて色んな造りの話を聞きましたが、モロミ管理や清掃などもきちんとされていて、ほんとうに素晴らしい酒造メーカーだと感じました。

瓶詰めされた製品もきちんと並べられていて、
見ていて気持ちよかったです。

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いやー、ほんとうにいい勉強になりました。
藤井淳一郎社長に村田さん、そのほかのスタッフの方々
お世話になりました、ありがとうございました!

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熊本酵母(協会9号)は無事でした。

 4/16の熊本地震の本震からひと月以上が経ちました。

5/13発行の”醸界タイムス”という新聞を読んでいると、熊本酵母のことが書かれている記事がありました。

熊本酵母(協会9号)は、㈱熊本県酒造研究所(清酒「香露」醸造元)発祥の酵母です。

以外にも被害修復が早く、5/2には瓶詰作業も正常化したようです。

こちらでは通常、酵母を培養スランドで冷蔵保存しているらしく、

地震による停電はなかったもようです。

しかも、もし停電になったとしても自家発電機があるようで、

さらに、真空乾燥した状態で常温保存したものまであるらしく、

二重、三重の備えでリスク回避策は万全だったようです。スゴイですね。

 酵母の機能についても、真空乾燥した常温保存の酵母から醸造したものが、

今年の熊本国税局主催の酒類鑑評会で、清酒部門、『熊本酵母吟醸酒』で優等賞を受賞していることから

問題ないことがうかがえます。

 

この熊本酵母(協会9号)、この世界では有名なのですが、

「KY35」という清酒の製法に関する俗説の1つなのです。

そもそも「KY35」というのは、

K=協会9号(酵母)

Y=山田錦(米)

35=35%精米

という意味で、この条件で仕込んだ吟醸酒ならば、酒類鑑評会で金賞を取れる、といわれた公式めいた語なのです。

 熊本酵母(協会9号)は、酸は少なく香気が高いので吟醸酒に向いています。

吟醸酒の発展に大きな役割を果たした酵母で、1990年代半ばまで鑑評会出品酒にもっとも使われていたようで、

今日でも吟醸酒の多くに用いられています。

1953年ごろ、のちに「お酒の神様」と称された野白金一博士によって、(株)熊本県酒造研究所の保存酵母から分離されました。

鳥取県工業試験場の技官であった上原浩氏によれば、もともとは岐阜県の『菊川』の蔵で生まれた酵母であるといいます。

日本醸造協会とは別に、熊本県酒造研究所でも協会9号酵母と同系の酵母の保存・培養を続けており、

そのなかから熊本1号(KA-1)熊本4号(KA-4)など数種の変異株を頒布しています。

このほかにも、協会9号酵母から派生した多くの「9号系酵母」が存在しますし

清酒の世界においてはほんとうに重要な、宝物のような存在なのです。

 話は新聞の記事に戻りますが、熊本県酒造研究所の製造部長さんが心配しているのは、

地元での消費が戻るか、ということのようです。

私個人も同じ意見なのですが、縣屋酒造の製品も地元で、大分県で飲まれる、そんな存在になって欲しいと思っています。

 被災された方々、がんばってください。

 

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大分県の焼酎の歴史

 今回は、縣屋酒造が活動しております大分県の焼酎の歴史について書きたいと思います。

 

江戸時代のころは、豊後の国・大分はまだ清酒王国で、

清酒粕を原料にした「粕取(かすとり)焼酎」が造られていました。

これは清酒粕を発酵させたものに籾がらを混ぜ、セイロで蒸してアルコール成分を抽出したものです。

時代は変わり、明治中頃になると焼酎の製造技術の進歩はめざましく、

白糠や穀物からも焼酎がつくられるようになりました。

原料は依然米麹と穀物でしたが、

1951年、麦の統制撤廃とともに本格的な麦麹の開発が始まり、

原料が麦100%で造られる”大分麦焼酎”への第一歩を歩み始めました。

1972年に起こった健康食ブームで麦の栄養価が見直されだした頃、

優れた麦麹の開発に成功し、ついに麦100%の大分の本格焼酎が誕生したのです。

 

そして、二階堂酒造(有)および三和酒類㈱がオン交換濾過法の技術を駆使した麦焼酎を開発し、

それが東京などで受け入れられ、結果、大分の麦焼酎は徐々に日本中で知られるようになりました。

元来、清酒文化圏であった大分県では、1975年に当時の大分県知事を務めていた立木勝氏が、

県産品愛用運動の重点項目として豊後特産麦焼酎を取り上げたことでもさらに麦焼酎が広まりました

加えて、1979年に当時の大分県知事であった平松守彦氏が提唱した「一村一品運動」とも連動して、日本全国でブームが巻き起ったようです。

 このような過程を経て、”大分麦焼酎”は全国に認知されていきました。

多くの方は大分の麦焼酎といえば、減圧蒸留されたものをイオン交換処理し、

軽快で飲みやすい焼酎というイメージではないかと思います。

ですが、近年は味や香りが主張された飲みごたえのある常圧蒸留のものも数多く存在します。

蒸留酒の歴史は古いですが、大分県の麦焼酎といい、鹿児島、宮崎県などの甘藷焼酎といい、

九州の本格焼酎はまだまだ進化し続けています。

縣屋酒造もまわりの酒造メーカーさんに置いて行かれないように努力し続けなければいけません。

 

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九州、沖縄各地の本格焼酎誕生の歴史

 前回は本格焼酎の歴史について書きました。

今回も同じような路線のテーマですが、 九州、沖縄各地の本格焼酎がどのように誕生したかを書きたいと思います。

1.沖縄、泡盛

 前回も述べましたが、泡盛が沖縄に伝来したのは15世紀中頃には定着したと考えられています。

 従って、泡盛はこの国の焼酎の元祖といえます。

 そして、当時の琉球王国の領内であった奄美大島諸島にも泡盛が伝わったものと推定されます。

 

2.南九州、穀類焼酎

 泡盛が沖縄に定着してから約半世紀が過ぎた16世紀はじめごろには鹿児島に上陸し、

 以降、宮崎県南部地方や人吉(球磨)地方へ16世紀末ごろに伝わり、

 さらに宮崎県北部地方(当時の日向地方)から高千穂地方にかけて17世紀中ごろに広がったといわれています。

 なお、当時の南九州では、お米はとても貴重だったと考えられ、

 主に、ひえ、あわ、きび等のいわゆる雑穀を主体とした焼酎が造られていたと思われます。

 

3.鹿児島、甘藷焼酎

 甘藷(さつまいも)が中国南部より沖縄を経て鹿児島に渡ったのは17世紀に入ってからのことです。

 そして、推測では甘藷焼酎が造られるようになったのは17世紀中ごろ以降であろうと思われます。

 ですので、それ以前は上記の2のような雑穀を主体とする焼酎造りが定着していたと考えられます。

 

4.北九州の粕取り焼酎

 粕取り焼酎は、清酒どころである福岡県を中心に17世紀ごろから造られていたと思われます。

 当時の庶民には、清酒は関係の薄い酒であり、稲作には欠かせない諸行事の祝い酒として、

 また、蒸留粕は貴重な肥料として、粕取り焼酎は農民にとって貴重な役割を果たしていました。

 

5.壱岐の麦焼酎

 麦焼酎で有名な長崎県壱岐島で麦焼酎が造られはじめたのは、

 江戸時代の末期19世紀はじめごろであろうといわれています。

 壱岐島は米作の豊かな島で、元々は清酒が造られていたようですが、

 幕府の参勤交代制が施かれてからは藩の財政が逼迫し、米の供出が厳しくなったため、

 清酒の不足分を麦焼酎で賄うようになったようです。

 

6.伊豆諸島、甘藷焼酎

 伊豆諸島(東京都)は甘藷焼酎の産地ですが、江戸時代の末期(19世紀中ごろ)に

 鹿児島県阿久根出身の貿易商、丹宗庄右衛門(たんそうしょうえもん)が八丈島で救荒作物として

 甘藷の栽培を普及させ、加えて鹿児島から焼酎の製造設備一式を取り寄せて甘藷焼酎の

 醸造法を島民に伝授したのがはじまりのようです。

 

7.奄美諸島の黒糖焼酎 

 黒糖焼酎は奄美大島諸島の特産品ですが、

 黒糖は奄美大島諸島にとって唯一に近い財源物資であった史実から、

 黒糖焼酎が島民の酒として定着したのは近年のことと考えられます。

 それ以前は沖縄同様、泡盛が島の酒だったようです。

 ちなみに奄美大島諸島が1953年に本土復帰した際に、

 島民の飲酒習慣を尊重して、黒糖焼酎は税法上ラム(スピリッツ)に分類されずに

 本格焼酎の仲間入りをしました。

 

このように、その当時の時代背景や環境など、さまざまな要因があって各地で本格焼酎造りがはじまり、

そして発展していったことが分かります。

 

本格焼酎醸造は糖類を入れることを禁止されているのですが、

黒糖(さとうきびだけ)は使うことを許されている、

加えて奄美大島諸島以外では黒糖焼酎の製造を禁止している、

といのも時代背景がうかがえ個人的には面白いなあと思います。

歴史を知ったうえで晩酌してみるともしかしたら、より一層味わい深くなる、かもしれません(^^)

 

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本格焼酎の歴史

今回は本格焼酎の歴史を書きたいと思います。

以外と本格焼酎の歴史とかって知らない方が多いのではないでしょうか。
これを期に私も復習しなおそうと思います。

出落ちみたいになりますが、
正直焼酎の伝来経路って、はっきりとは分からないみたいです( ´△`)
どうもこの国発祥ではなく、13~14世紀には中国大陸や、南海諸国で造られていたようです。
そして、日本への伝来は3つの経路が有力のようです。

1.琉球経路
14世紀頃の琉球は日本をはじめ、明国(中国)や朝鮮などとの海上貿易の拠点となっていて、そこで蒸留酒(焼酎)がもたらされたと考えられます。

2.南海諸国経路
14~15世紀頃、"倭冦(わこう)"と称する日本の海賊が朝鮮半島や中国大陸沿岸などに進出しており、海上取引品の1つとして日本に運ばれたと考えられます。

3.朝鮮半島経路
15世紀には、日本は南海諸国や朝鮮、遠くは西洋諸国とも活発に交易が行われていたようで、交易品の中には当然その国の酒類も含まれていて、朝鮮産の焼酎(高麗酒)も対馬を経て日本に入ってきたと考えられます。

次に、焼酎の製法の伝来は、
14世紀頃琉球王国と交易の盛んだったシャム国(現在のタイ国)から沖縄に伝来した。
というのが定説です。
そして、沖縄から奄美大島諸島を経て鹿児島、宮崎、球磨地方へと伝わったと考えられています。
そこから各地特色のある本格焼酎へと発展させ
ていったのでしょう。

次回は各地の本格焼酎の誕生について書きたいと思います。

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