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減圧蒸留

いよいよ本格的に寒くなってきました。 インフルエンザやノロウイルスが流行しているみたいです。 気を付けなければいけません。 さて、今回は久し振りに縣屋の造り、 「減圧蒸留」を紹介したいと思います。 縣屋酒造の二次モロミは、大体3,800Lあり、 それを蒸留日に午前と午後の2回に分けて蒸留を行っています。 ほかの酒造メーカーさんでは、2~3日間かけて1本の二次モロミタンクを蒸留するなど、そのやり方はまちまちです。 さて、ここで「減圧蒸留」とはどういう蒸留方法なのかを説明したいと思います。 “減圧”とは、蒸留釜から冷却塔、蒸留酒受け入れタンクまでの、 一部の空間だけを真空状態に近づけ気圧を上げることによって、 沸点を下げることができ、結果ライトな蒸留酒を造り出す蒸留方法のことです。 “ライト”という表現にしましたが、 ほかによくいえば”軽快”、”飲みやすい”、”クセが少ない”、”キレがよい”といった感じです。 悪くいえば”物足りない”、”味気ない”、”淡白”といった感じです。 では、なぜ沸点を下げることによってライトな蒸留酒ができるかというと、 焼酎モロミ内に入っている各種微量成文の沸点がバラバラで、 沸点を下げることによって蒸留酒の方に移行しない成文が出てくるからです。 (例えば”フルフラール”という成文がそうです。) この蒸留方法は、昭和48(1973)年頃に福岡県で日本酒の蒸留に初めて行われたようです。 そして翌年、熊本県で米焼酎の蒸留が行われ、その後広く普及していったようです。 まだまだ歴史は浅いと思います。 このライトでクリアなタイプは日本人の嗜好に合うのだと思います。 すっかり定着してしまいました。 現在では本格焼酎の主流です。 ちなみに、12月2日に行った蒸留では、 3,807Lのモロミで、アルコール45.3%のものが1,482L採れました。 1回の蒸留時間は縣屋では大体200分です。 下の画像が縣屋の蒸留機です。 20161223175651.jpg 20161223175755.jpg 次回は常圧蒸留のほうも書きたいと思います。 大分県宇佐市安心院町|麦焼酎・大分の酒・酒蔵 縣屋酒造(株) 大分県宇佐市安心院町折敷田130